パートの社会保険加入条件の緩和

パートの社会保険加入条件の緩和による会社負担経費の増大に注意

パートの社会保険加入条件の緩和

今までパート・アルバイトの社会保険(健康保険・厚生年金)への加入は、週30時間以上の勤務が必要でした。しかし、2016年10月にこの条件が一定規模以上の会社に限定ですが、週20時間以上へと緩和され、2017年4月から適用範囲が広がりました。今後も条件緩和がされていく可能性も十分予測されます。

そうなれば社会保険料の負担が会社経営に大きくのしかかってきます。まずは改正された制度の内容を理解し、今後増大していく可能性のある社会保険料の負担に対する備えをしていくことが大切です。2016年10月に改正されたパート・アルバイトの社会保険への加入条件、2017年4月に緩和された内容について紹介します。


パートの社会保険加入条件の緩和内容

2016年10月まではパート・アルバイトが社会保険への加入しなければならない条件は、週30時間以上働くことが条件でした。しかし、2016年10月からは従業員が501人以上の会社に限定されますが、以下の条件に緩和されました。さらに、2017年4月からは500人以下の会社でも労使が合意すれば、同条件で社会保険への加入ができるように緩和されした。将来はさらに、この加入条件が引き下げられていく可能性があります。

2016年10月からのパート・アルバイトの社会保険への加入条件は以下の通りです。

  • 週30時間以上働いていること。
  • 従業員501人以上の会社で以下の条件を満たしていること。
    1. 残業などを除く所定内労働時間が週20時間以上であること。
    2. 賞与・残業代などを除く所定内賃金が1カ月8.8万円以上であること。
    3. 勤務期間が1年以上であること。1年未満であっても更新の可能性がある場合を含みます。
    4. 学生(夜間・通信・定時制に通う学生を除く)でないこと。

2017年4月から①~④の条件の下、従業員規模500人以下の企業について、

  • 民間企業は、労使合意に基づき、適用拡大を可能に
  • 国・地方公共団体は定期用とする

となりました。

パート・アルバイトの社会保険加入者が増加すると時給1000円で100時間働く人の場合、会社が負担する金額は年間で1人あたり約16万円から17万円増加します。パート・アルバイトを10人使用していれば負担額が年間で200万円近く増加します。


パートの加入条件が変わることで起きる注意点

2016年10月からのパート・アルバイトの社会保険への加入条件が変わったことで、経営者としては保険料の負担が増加する可能性が大きな問題の1つです。さらに、もう1つパート・アルバイトにとっても保険料が増加し手取り額が減少することでパート・アルバイトの働き方が変わることが原因で生じる問題が考えられます。

今までは、多くのパート・アルバイトが扶養家族のままでいるために年間の収入が130万円以下になるように時間を調整して働いています。しかし、これからは社会保険料の負担が増えないように105.6万円(8.8万円×12カ月)以下になるように働く時間を調整するようになることが考えられます。そのために起きる問題です。130万円を105.6万円にするには、約2割の労働時間の削減が必要です。この結果、場合によってはパート・アルバイトの必要人員数が変わったり、人によって働く時間がバラバラになったりして作業効率が落ちる可能性が考えられます。

社会保険料の負担増大に対する問題への対応や、月額8.8万円をこえた額をパート・アルバイトに支払っていることで、問題が起こりそうであれば、その対策を考えねばなりません。まずは、現状のパート・アルバイトが社会保険へ加入しなければならないかの検討からはじめなければなりません。社会保険への加入が必要かどうかの判断や、良い対策のアイデアを得るには専門家に相談することも必要です。会計事務所スタートラインでは、相談やお問い合わせに親切&丁寧、スピーディに対応いたします。


まとめ

パート・アルバイトの社会保険への加入条件が緩和される内容、およびそのことによって起こる経営上の問題点について紹介しました。社会保険への加入条件を満たさないようにする方法はいろいろ考えられます。専門家の意見を聞き適切な対策を採るようにしてください。