税理士によって料金体系が大きく異なるのをご存知ですか。平成14年の報酬規定の廃止以降、税理士が自由に価格を設定できるようになり、格安で依頼を受ける税理士が増加しています。今回は格安税理士と契約するメリットや注意点について詳しく追求します。
アオイ
大手商社の受付として5年勤めたが、個人としての経験を積んでみたいと、3ヶ月前にフリーライターとして開業。大学の先輩にあたるタクヤに相談を持ちかけ、個人として必要なことを日々勉強中。
タクヤ
父の会社に勤めていたが、3年前に個人としてスタートし、1年前に法人化を果たした。経理に関する知識は一通り身についているが、まだまだ細かいことが分からないのでセンセイにお世話になっている。
センセイ
品川区にある会計事務所スタートラインで活躍する会計のエキスパート。またタクヤの顧問税理士でもある。今回はアオイとタクヤのために人肌脱ぐことになり、正確かつ迅速に受け答えを展開していく。
え、そうだったの?知らなかった!
僕も知ったの最近だからな〜。
以前は税理士法により報酬額が規定されていましたが、平成14年にその規定が廃止され、税理士が自由に報酬額を設定できるようになりました。もちろん私も対象です。
つまり、報酬額を引き上げる人もいれば、安くやってる人もいるってことね。
でもそれって、税理士の顧客争いが激しくなるよね。
たくやさん、まさにそうなんです!
特にどこまで安くできるかという考えが、今の税理士の相場に影響を与えています。
ただ、安くなるとその分の仕事しかしない税理士も出てくるよね。安いのはありがたいけど、むやみに格安税理士を探したくないな…。
では今日は格安税理士の注意点やメリット・デメリットについて話していきましょう!
Contents
格安税理士とは通常の相場額に比べ非常に安い費用で依頼を受ける税理士のことを指し、月額1万円や数千円の料金で業務を賜っていることも珍しくはありません。ちなみに、税理士と顧問契約を結んだ場合に必要となる顧問料の相場額は以下の通りとなっています。
年間売上高 | 顧問料 |
---|---|
1,000万円未満 | 2万円〜 |
1,001万円〜5,000万円 | 3万円〜 |
5,000万円〜1億円 | 4万円〜 |
1億円以上 | 6万円〜 |
格安税理士と契約を行えば、毎月の税理士費用を抑えることができるので大幅に経費を削減することができます。格安税理士を選ぶメリットについて詳しく見ていきましょう。
格安税理士を利用するメリットは何と言っても「費用の安さ」にあります。税理士に依頼を行う場合、毎月の顧問料に加え決算料なども必要になり年間では最低でも20万円以上の費用が必要となります。それなりの金額が必要となるため、少しでも安く費用を抑えたいと考えている方も多いことでしょう。
格安税理士は通常の税理士に比べ数万円ほど安い料金でサービスを提供していることも少なくないため、大幅にコストを削減することが可能です。例えば、相場額より月額1万円安い料金で契約を行うことができれば年間では12万円の節約につながることになります。
税理士と顧問契約を結んだ場合は毎月顧問料を支払うことになります。この顧問料は税理士の作業量や相談時間によって料金が決められており、格安税理士は相談回数を減らすなど受ける業務を必要最低限に絞ることで顧問料を安く設定しています。
税に関する知識が豊富な方であれば、手厚いサービスや税理士への相談は必要としない場合もあるでしょう。格安税理士には書類の作成や税務処理など最低限の業務のみを依頼することができるので、無駄なサービスに費用を取られる心配は不要です。
格安な料金で依頼を行える格安税理士ですが、契約内容によっては想定以上の費用が必要となるケースもあります。損をすることがないように、格安税理士のデメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。
先ほどメリットの項目で紹介したように、格安税理士の基本サービスは書類作成などの必要最低限の業務にしか対応していないケースが多くなっています。記帳代行や税理士への相談など追加で業務を依頼する場合はオプション料が発生し、依頼回数によっては費用が相場以上に膨れ上がることもあります。
契約前に基本サービスの内容をしっかりと確認しなければ、満足のいくサービスを受けることができない上に費用がかさむこともありますので注意が必要です。
税理士によっては契約初年度のみ格安料金で依頼を受け、次年度以降は料金を改定することもあります。後に損をすることがないように、契約時の料金がいつまで適用されるのか忘れずに確認を行いましょう。
2人とも!税理士によって価格が異なることを知ってますか?