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これまで法人化するメリットを見てきましたが、全ての人にとってメリットがあるわけではなくデメリットも存在します。
個人事業主だと5人以上の人を雇うと強制加入になり4人以下の場合だと任意加入ですが、法人の場合は従業員を雇って給与を支給しているものがいなくても、役員(自分)に役員報酬を支払っているようだと、強制適用事業所に該当し、法人で加入しなければいけません。
また法人で加入すると法人と従業員で折半で負担するので、経営者の負担という点についてのみ考えると社会保険料の分だけ人件費負担額は増えてしまいます。
(ただ上記の通り折半で負担なので保険料の半分を経費処理でき節税効果につながります。)
個人事業主の場合、赤字であれば納付する税金は発生しませんが、
法人だと赤字であっても事業を行なっているだけで発生する均等割という税金があります。
東京都だと年間で最小でも7万円発生します。
そもそも株式会社を設立するのに約20万円ほどコストがかかってしまいます。
さらにその手続きを税理士や司法書士などの士業の方に依頼するとなると上乗せでコストがかかってしまいます。
さらに資本金も会社に入れなければならない(一円でも可能だが対外信用度が低下する)ので設立費用+資本金のお金が必要になります。
個人事業主と法人とでは会計・税務のルールが全く違います。
もちろん法人の方が複雑になり、規模が大きければ大きいほど作業工程も増え煩雑になってきます。
そうなると税理士の先生に会計を一任しようと考えられると思うのですが、毎月の顧問料と決算報酬で莫大なコストが出て行きます
フリーランスの方が法人なりを考える際に考えなければならない判断基準が2つあります。
それは売上高基準と利益基準になります。
こちらについては先ほど記載させていただいた消費税の関係です。
年間売上高1000万円以上が2年間続いた場合、翌年から消費税課税事業者となり納税義務が発生します。
このタイミングで法人なりすれば、この2年間はリセットされるので、最大で4年間消費税の納税義務を回避することができます。
(上述の通り資本金が1000万円以上で設立すると1期目から消費税課税事業者となる)
よって売上高が年間1000万円をこえたタイミングで今後の収支の予測を立てて、法人なりを考えましょう。
こちらは売上高ー経費で残った利益が800万円以上になると、法人なりのメリットを受けられると言われております。800万円以下でもメリットを受けられないことはないのですが、効果は薄いかもしれません。
所得(利益)800万円の場合の個人事業主と法人の所得税をそれぞれ確認すると、
個人事業主→33%(住民税税率10%含む)
法人→30%(法人の実効税率はだいたい30%といわれております)
一概には言えないですが800万円を超えると上記の通り、
個人の税率>法人の税率となりますので、800万円〜1000万円のレンジになると法人なりを考えるタイミングと言えます。
法人化するだけで費用処理できるものが増えたり、所得を分配して納税以外の使い道がたくさん見えるのはとってもいいことだね!
法人化するタイミングを逃して払う必要のない税金を払ってたなんてことも珍しくないし、きちんと普段から法人化は検討した方がいいかもね!
そうですね、売り上げや利益の目処を立てておくことをお勧めします。
もし法人化しようか迷っている人や相談をしたい人はぜひ我々スタートラインにご相談ください!
いかがでしたか?
フリーランスで働くとストレスフリーで働ける等メリットもありますが、同じ事業をするにもフリーランスと法人とでは異なるポイントが多々あります。